【医療機関向け】MRI・CT・美容医療機器の保守費用を削減する方法|保守料補償サービスを解説

MRIやCTなどの大型医療機器を保有している整形外科クリニック、あるいはレーザー・高周波・HIFUなど複数の高額医療機器を導入している美容クリニックでは、機器の購入費だけでなく、その後も毎年発生する保守・メンテナンス費用が大きな固定費となります。
その一方で、
「医療機器だから年間の保守料が高いのは仕方がない」
「故障したときが怖いので、毎年同じフルメンテナンス契約を更新している」
「保守費用を見直すという発想自体がなかった」
という院長・経営者・事務長の方も多いのではないでしょうか。
そこで、医療機関の固定費を見直す方法の一つとして知っておきたいのが、「SCM保守料補償サービス」です。
SCM保守料補償サービスをご存じでしょうか。
端的にいえば、現在加入している保守契約の内容や過去の故障・修理実績を分析し、必要な定期点検等を残しながら、偶発的な故障時の修理費について保険を活用した補償スキームを組み合わせることで、医療機器の保守コスト削減を目指す仕組みです。
サービスを提供する株式会社システムコストマネジメントでは、従来の定額保守契約から都度修理を行う運用へ変更することで、これまで分かりにくかった保守費用を「見える化」し、保守コストの妥当性を検証する考え方を示しています。
詳しいサービス内容については、株式会社システムコストマネジメント「SCM保守料補償サービス」公式ページでも確認できます。
ただし、ここで大切なのは、すべての医療機器の保守契約を解約すればよいという話ではないという点です。
現在の保守契約が妥当な機器であれば、そのまま契約を継続した方がよい場合もあります。反対に、過去の故障実績や実際の修理費と比較して保守費用が大きい機器では、契約方法を見直すことでコストを削減できる可能性があります。
実際に、CTなどの大型医療機器で年間100万円を超える保守費用削減につながった事例や、複数の美容医療機器を保有するクリニックで年間約380万円の削減が見込まれた試算例もあります。
この記事では、SCM保守料補償サービスとはどのような仕組みなのか、MRI・CT・美容医療機器などでどの程度のコスト削減事例があるのか、メリット・デメリット、検討時に確認しておきたいポイントについて、医療機関の院長・経営者・事務長の方向けに分かりやすく解説します。
※本記事で紹介する削減額・削減率は個別の事例または試算であり、すべての医療機関で同様の削減効果が得られることを保証するものではありません。
SCM保守料補償サービスとは?医療機器の保守費用を見直す選択肢

SCM保守料補償サービスを理解するうえで、まず押さえておきたいのが、「保守をなくすサービス」ではなく、「保守にかかっている費用とリスクを分析し、適正化するための仕組み」だという点です。
MRIやCTなどの大型医療機器では、フルメンテナンス契約として毎年一定額の保守料を支払い、故障時の修理費や部品代などを契約内でカバーしているケースがあります。
この方法は、予期せぬ故障が発生しても急な高額出費を抑えやすいという安心感があります。
一方で、ほとんど故障が発生していない場合でも、契約期間中は毎年一定の保守費用が発生します。
そこで、過去の故障実績や修理費、現在の保守契約の内容を分析し、フルメンテナンス契約を継続することが本当に妥当なのかを検証します。
削減余地があると判断された機器については、必要な定期点検等を残したうえで、偶発的な故障による修理費について保険を活用した補償サービスに切り替えるという考え方です。
三井住友海上の保険契約を活用した補償スキーム
医療機関向けのSCM保守料補償サービスでは、医療機関と株式会社システムコストマネジメントがサービス契約を締結し、医療機関はSCMが三井住友海上火災保険株式会社と締結する保険契約の被保険者となる仕組みが採用されています。
対象となる故障が発生した場合は、従来の保守会社等へ修理を依頼し、所定の事故報告・保険金請求手続きを行います。その後、支払われた保険金を修理費用に充当する流れです。
つまり、単純に「保守契約をやめて、壊れたらすべて自費で修理する」という方法とは異なります。
ただし、補償される故障・部品・費用、免責事項等は個々の契約内容によって異なります。導入を検討する際には、現在の保守契約と補償サービスの範囲を一つずつ比較することが必要です。
MRI・CT・美容医療機器の保守費用はなぜ見直し余地があるのか

医療機器の保守費用を考える際に重要なのは、「年間いくら払っているか」だけではなく、「その金額に対して実際にどの程度の修理が発生しているか」を見ることです。
例えば、年間数百万円のフルメンテナンス契約を継続していても、過去数年間の修理回数が少なく、実際に発生した修理費も限定的であれば、現在の保守契約が割高になっている可能性があります。
反対に、故障頻度が高い機器や、一度故障すると非常に高額な部品交換が必要となる機器では、現在のフルメンテナンス契約を維持した方が適切な場合もあります。
そのため、保守費用の削減では一律の判断をせず、機器ごとに故障リスクと保守費用を比較することが重要です。
毎年同じ保守契約を自動的に更新していないか
医療機器を導入した当初は、故障リスクが分からないためフルメンテナンス契約を選択することもあるでしょう。
しかし、その後3年、5年と使用していく中で、実際の故障頻度や修理内容についてのデータが蓄積されていきます。
導入当初と同じ保守契約を毎年そのまま更新するのではなく、契約更新のタイミングで一度、実績を確認してみることには意味があります。
保守費用見直しの対象になり得る医療機器

SCM保守料補償サービスでは、機器の種類や現在の契約状況などを確認したうえで、対象となるかどうかを個別に判断します。
特に保守費用が高額になりやすい機器を複数保有している医療機関では、見直しによる金額的なインパクトが大きくなる可能性があります。
整形外科などで使用されるMRI・CT
整形外科クリニックでは、院内でMRIを保有し、膝関節、肩関節、脊椎、スポーツ障害などの画像診断に活用している施設があります。
MRIやCTは高額な医療機器であり、導入後の保守・点検費もクリニック経営上無視できない固定費です。
特に開業後数年が経過し、故障・修理実績が蓄積されている場合は、一度現在の保守契約の妥当性を検証することで、見直し余地が見つかる可能性があります。
美容クリニックのレーザー・高周波・HIFU等
美容クリニックも保守費用見直しとの相性がよい医療機関の一つです。
美容医療では、レーザー治療機器、高周波治療機器、HIFU、ニードルRFなど、1台あたりの価格が高額な医療機器を複数台導入することがあります。
1台ごとの年間保守費用だけを見ると大きく感じなくても、5台、10台と機器が増えるにつれて、クリニック全体の年間保守費用は大きくなります。
そのため、複数台をまとめて確認することで、固定費全体の見直しにつながる可能性があります。
なお、すべての医療機器が対象になるわけではありません。メーカー、機種、経過年数、現在の契約内容などによって条件が異なるため、個別の確認が必要です。
医療機器の保守費用はどのくらい削減できる?事例を紹介

実際にどの程度の削減が可能なのか、参考事例をご紹介します。
CT・血管造影装置で年間120万~180万円の削減事例
| 対象機器 | 従来の年間保守料 | 年間削減額 | 削減率 |
|---|---|---|---|
| CT(事例A) | 約1,080万円 | 約180万円 | 約17% |
| 血管造影装置(事例B) | 約900万円 | 約120万円 | 約14% |
| CT(事例C) | 約1,520万円 | 約120万円 | 約8% |
この3事例では、削減率は約8~17%ですが、もともとの年間保守料が高額であるため、金額では年間120万~180万円の削減となっています。
ここから分かるのは、削減率だけを見るのではなく、年間で実際にいくら固定費を減らせるのかを見ることが重要だということです。
複数の美容医療機器で年間約380万円の削減試算
複数の美容医療機器を保有する、ある美容クリニックの見積事例では、従来の年間保守費用が約1,170万円でした。
これに対して、対象機器を補償サービスへ切り替えた場合の年間費用は約788万円と試算されており、
年間削減額:約383万円
削減率:約33%
という結果が示されています。
美容医療では高額機器を複数台所有するケースがあるため、一つひとつの契約を個別に考えるだけでなく、院内の医療機器全体を一覧化して保守費用を確認することも有効です。
なお、この美容クリニックの数値は、導入後の削減実績ではなく、見積時点の削減試算です。また、各事例の削減額や削減率は、機器・保守内容・故障履歴等によって異なります。
保守費用の削減可能性を分析するために必要な資料

自院の医療機器にどの程度の削減余地があるかを検討するためには、単に「現在の年間保守料はいくらか」だけでは判断できません。
大型医療機器の場合、主に次のような資料を確認します。
- 現在の保守契約書
- 機器購入時の売買契約書またはリース契約書
- 定期点検のみを行った場合の見積書
- 過去の故障・修理実績
特に重要なのは過去の故障・修理実績
現在年間500万円の保守料を支払っているとしても、実際に年間どの程度の修理費が発生していたのかによって評価は変わります。
そのため、過去の修理内容、交換した部品、修理金額等を確認し、現在の保守料とのバランスを分析します。
大型医療機器については、過去3年間程度の故障修理実績を確認することで、より具体的な判断材料を得られます。
また、X線管球など高額部品については交換履歴も重要な資料になります。
SCM保守料補償サービスを導入するまでの流れ

保守費用の見直しは、最初から現在の保守契約を解約するわけではありません。
STEP1 現在保有している医療機器を確認する
まずは、メーカー、製品名、型式、設置場所、現在の保守契約の有無などを整理します。
STEP2 保守契約と過去の修理実績を確認する
現在の保守費用、補償範囲、定期点検費用、過去の故障・修理履歴などを確認します。
STEP3 機器ごとのリスクと削減可能性を分析する
現在のフルメンテナンス契約を継続した場合と、定期点検+補償サービス等の運用に変更した場合を比較します。
この際、単純な金額比較だけではなく、故障時の補償範囲や対象外となる部品なども確認します。
STEP4 分析結果を確認して切り替える機器を決める
削減メリットが見込める機器について切り替えを検討します。
一方で、現行保守契約が妥当と判断された機器は、無理に変更せず、そのまま継続するという判断もあります。
STEP5 補償内容を確認して運用を開始する
対象機器、補償内容、事故発生時の手続き等を確認したうえで運用を開始します。
保守費用を見直すメリット

メリット1 毎年の固定費を削減できる可能性がある
MRI、CT、美容医療機器などの保守費用は、一度契約すると毎年継続して発生します。
年間100万円の削減でも5年間では500万円になります。高額機器を複数所有している医療機関では、経営に与える影響も小さくありません。
メリット2 保守費用が適正なのか「見える化」できる
分析した結果、現在の保守契約をそのまま継続するという結論になることもあります。
それでも、「何となく毎年払っている保守料」から、「過去の故障実績を確認したうえで妥当だと判断して支払っている保守料」へ変わることには意味があります。
メリット3 複数の医療機器をまとめて固定費の棚卸しができる
特に美容クリニックでは、開業後に医療機器を追加し続けた結果、いつの間にか年間の保守費用が大きくなっていることがあります。
保有機器を一覧化すること自体が、経営上の固定費を確認する機会になります。
導入前に知っておきたいデメリット・注意点
保守料補償サービスは、単純に「保守費用が安くなるサービス」とだけ捉えるべきではありません。
すべての故障や部品が補償されるとは限らない
現在の保守契約では対象となっている内容が、新しい補償スキームでは対象外となる場合があります。
定期交換部品、消耗品、高額部品、時間外対応、周辺機器などについては、契約ごとに確認する必要があります。
定期点検が不要になるわけではない
保守費用を削減することと、機器の安全管理や必要な点検を省略することは別の話です。
必要な定期点検を残したうえで、どの部分を見直せるのかを検討する必要があります。
修理時の事務手続きが増える可能性がある
従来の定額保守契約では、故障時に保守会社へ連絡するだけで対応できていた業務について、補償サービスでは修理請求書や作業報告書の整理、事故報告、保険金請求等の手続きが発生する場合があります。
そのため、削減額だけではなく、導入後の院内オペレーションについても事前に確認しておくことが重要です。
現在の保守会社との対応方法も確認しておく
フルメンテナンス契約から都度修理へ切り替える場合には、故障時の連絡方法、修理対応時間、部品供給等について確認しておく必要があります。
金額だけで判断するのではなく、「故障したときに診療への影響をどこまで抑えられるか」という視点も欠かせません。
必ず保守費用が下がるわけではない
分析の結果、現在の契約内容が十分に合理的であり、変更しない方がよいケースもあります。
最初から「保険へ切り替えること」を目的にするのではなく、現在の保守料が適正なのか確認することを目的にするとよいでしょう。
このような整形外科・美容クリニックは一度保守費用を確認してみてもよい

特に、次のような医療機関では、一度保守契約を整理してみる価値があります。
- MRIやCTを院内に保有している
- 高額な美容医療機器を複数台保有している
- 年間の医療機器保守費用が大きい
- 毎年ほぼ同じ内容で保守契約を更新している
- 開業から数年が経ち、過去の故障・修理履歴が蓄積されている
- ここ数年間ほとんど故障していない機器がある
- 固定費を見直したいと考えている
- 今後、保守契約の更新時期を迎える
特に保守契約の更新前は、現在の契約を分析する良いタイミングです。
ただし、「故障していないから保守は不要」と単純に判断することはおすすめできません。使用年数や故障時の影響、高額部品のリスク等も含めて判断する必要があります。
まとめ|MRI・CT・美容医療機器の保守費用を一度確認してみませんか

MRI、CT、美容医療機器などの高額な医療機器を保有する医療機関では、毎年の保守費用が大きな固定費となります。
一方で、その保守費用を「医療機器だから仕方がない」と考え、契約内容を一度も確認しないまま更新し続けているケースもあるのではないでしょうか。
SCM保守料補償サービスでは、現在の保守契約や過去の故障・修理実績を分析したうえで、保守契約を継続すべき機器と、別の補償方法を検討できる機器を選別します。
大切なのは「保守をなくすこと」ではなく、「必要な保守や安心を確保しながら、現在支払っている保守料が本当に適正なのかを確認すること」です。
大型医療機器や美容医療機器を複数保有している医療機関では、数%の見直しであっても、年間では100万円単位の固定費削減につながる可能性があります。
一度、自院で保有している医療機器と年間の保守費用を一覧にしてみてはいかがでしょうか。
よくある質問

Q1.MRIやCTの保守契約を解約しても問題ないのでしょうか?
一律に保守契約を解約するものではありません。現在の保守内容、過去の故障実績、修理費、定期点検、故障時の診療への影響等を確認し、機器ごとに判断します。分析結果によっては現在の保守契約を継続する場合もあります。
Q2.医療機器の保守費用はどのくらい削減できますか?
機器や契約内容によって異なります。本記事で紹介した資料では、CT等で約8~17%、年間120万~180万円の削減事例があります。また、複数の美容医療機器を対象とした事例では約33%、年間約383万円の削減試算もあります。ただし、同様の削減効果を保証するものではありません。
Q3.美容医療機器も対象になりますか?
レーザー、高周波、HIFU等の美容医療機器が検討対象となるケースがあります。ただし、メーカー、機種、経過年数、保守契約内容等によって異なるため、個別の確認が必要です。
Q4.故障した場合の修理費はどうなるのでしょうか?
対象となる故障については、修理後に所定の事故報告・保険金請求手続きを行い、補償条件に基づいて支払われる保険金を修理費に充当する仕組みです。具体的な補償範囲や免責事項については、契約前に確認が必要です。
Q5.削減できるか確認するために何を準備すればよいですか?
現在の保守契約書、医療機器購入時の売買・リース契約書、定期点検の見積書、過去の故障・修理履歴等が主な確認資料となります。資料がすべて揃っていない場合は、まず保有機器と現在支払っている保守費用を整理するところから始めるとよいでしょう。
MRI・CT・美容医療機器の保守費用、見直せる可能性があるか確認してみませんか?
高額な医療機器の保守契約は、現在の契約内容や過去の修理実績を一度確認することで、削減余地が見つかる場合があります。
「今支払っているMRIの保守料が適正なのか分からない」
「CTの保守契約を一度見直してみたい」
「美容医療機器を複数台保有しており、年間の固定費を削減したい」
「自院の機器がSCM保守料補償サービスの対象になるのか知りたい」
といった段階でも構いません。
現在の保守契約を変更することを前提とするのではなく、まずは「自院の医療機器に保守費用の見直し余地があるか」を確認するところから始められます。
ご興味のある医療機関様は、お気軽にお問い合わせください。
参考情報
株式会社システムコストマネジメント
SCM保守料補償サービス
※サービス内容、対象機器、補償条件、保険金支払条件等は個々の契約によって異なります。具体的な条件についてはサービス提供事業者および取扱事業者へご確認ください。
※本記事に記載している削減事例・試算は個別事例を匿名化して紹介したものであり、削減額・削減率を保証するものではありません。
本記事の内容を、院内共有・検討用のPDF資料としてまとめています。
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