【再生医療】泌尿器・外性器・NK美容・滑膜関節治療までクリニックで導入可能な最新実施領域 ― 第二種・第三種再生医療等提供計画から読み解く ―

再生医療というと、これまで整形外科や美容医療などの領域の医療が多い印象もあり、「自院の診療科には関係がない」と感じてこられた医療機関も少なくないかと思います。

しかし近年、国内で公表されている再生医療等の提供計画を見ると、泌尿器科、外性器、免疫×美容、滑膜を用いた関節領域など、従来は想定されていなかった分野でも、再生医療がクリニックレベルでも導入・実施されている事例が確認されています。

本記事では、これらの提供計画を整理し、どのような診療領域で最新の再生医療の治療が始められているか、分かり易くご案内して参ります。

これからご紹介する治療内容を、自院での導入検討の参考としてご覧ください。

本記事の最後に、2026年最新の全国における再生医療導入医療機関リスト(Excelダウンロード可能)を、疾患名や治療名なども整理してご用意しております。最後までお付き合いください。

目次

腹圧性尿失禁に対するPRP療法

※上記はAIによるイメージ図です。

腹圧性尿失禁治療において、手術とリハビリの中間的な位置付けとして、PRP(多血小板血漿)治療が登場しています。手術を希望しない患者層や、既存治療で十分な効果が得られなかった症例を対象に、国内でも導入が始まっています。

対象となる治療領域・疾患

対象となる診療領域:泌尿器科

主な対象疾患・状態:腹圧性尿失禁、前立腺全摘除術後尿失禁 等

適応症状

咳・くしゃみ・運動など腹圧上昇時の尿漏れ、術後の尿漏れ など

再生医療等の区分

再生医療等の区分:第三種再生医療等

治療としての位置づけ:再生医療等安全性確保法に基づく第三種再生医療等として提供される治療であり、医療機関により「治療としての提供」または「臨床研究(jRCT登録)」として実施されている例が確認されています。

治療内容

使用する細胞・組織等:自己血由来多血小板血漿(PRP)

採取・調製の概要:採血→遠心分離等によりPRPを作製

投与・処置方法の概要:尿道括約筋周辺等への局所投与

実施施設の事例

医療機関名提供計画名再生医療等の区分関連リンク
そえだ腎・泌尿器科クリニック腹圧性尿失禁に対するPRP(多血小板血漿)を用いた治療第三種https://soeda-clinic.com/medical-treatment/prp/
医療法人鉄蕉会亀田総合病院自家多血小板血漿(Platelet-Rich Plasma: PRP)を用いた女性の腹圧性尿失禁に係る非盲検試験第三種https://medical.kameda.com/general/patient/lp/prp/index.html

PRPを用いたED・男性器治療

※上記はAIによるイメージ図です。

ED治療において、従来の薬物療法が適応できない患者や、根本的な改善を目指す患者層に対して、PRPを用いた局所治療が選択肢の一つとして登場しています。自己血由来のPRPを陰茎周辺に投与し、局所環境の改善を目的とした治療として、国内では再生医療等第三種に該当する自由診療として、複数の医療機関で実施されています。

対象となる治療領域・疾患

対象となる診療領域:泌尿器科/男性医療/美容外科

主な対象疾患・状態:勃起不全(ED)、男性性機能障害

適応症状

  • 勃起の硬度低下、維持困難
  • 血流低下や組織変性が関与すると考えられるED
  • 薬物療法(PDE5阻害薬等)で十分な効果が得られない症例
  • 器質的要因が疑われる性機能低下

再生医療等の区分

再生医療等の区分:第三種再生医療等

治療としての位置づけ:自由診療として実施される再生医療

※ ED治療全体では第二種(自己脂肪由来幹細胞等)が多いですが、PRPを用いたED治療は第三種として提供されている事例が確認されています。

治療内容

使用する細胞・組織等:自家多血小板血漿(PRP)

採取・調製の概要:採血後、院内または提携施設でPRPを調製

投与・処置方法の概要:陰茎海綿体等への局所投与

実施施設の事例

医療機関名提供計画名再生医療等の区分関連リンク
医療法人社団京仁会  ABCクリニック美容外科 新橋院PRP(多血小板血漿Platelet Rich Plasma)を用いたED(勃起障害・勃起不全)の改善を目的とした再生医療第三種https://saiseiiryo.mhlw.go.jp/published_plan/download/02C2504007/5/0
新宿アトムクリニック多血小板血漿を用いたED(勃起不全)の治療第三種https://saiseiiryo.mhlw.go.jp/published_plan/download/01C2508078/5/0
AND美容外科名古屋院多血小板血漿を用いたED(勃起不全)の治療第三種https://saiseiiryo.mhlw.go.jp/published_plan/download/01D2508008/5/0
ジュノビューティークリニック天神院多血小板血漿を用いたED(勃起不全)の治療第三種https://saiseiiryo.mhlw.go.jp/published_plan/download/01G2509002/5/0

PRPを用いた女性器・陰茎治療

加齢や出産などに伴う女性器や外性器の変化に対して、PRPを用いた再生医療的アプローチが導入されています。従来の外科的治療やヒアルロン酸注入と比較して、自己血液由来のため副作用リスクが低く、膣粘膜の再生や機能改善を目的とした治療として、婦人科形成の分野で実施されています。

対象となる治療領域・疾患

対象となる診療領域:婦人科形成/美容外科/泌尿器科

主な対象疾患・状態:女性器・陰茎周辺の皮膚・粘膜の加齢変化、機能低下

適応症状

  • 膣・外陰部の乾燥や萎縮
  • 弾力低下、違和感
  • 加齢や出産後に生じる外性器周辺の変化 等

再生医療等の区分

再生医療等の区分:第三種再生医療等

治療としての位置づけ:自由診療として実施される再生医療

※ 女性器・陰茎領域では、PRPを用いた皮膚・粘膜再生療法が第三種再生医療等として提供されている事例が確認されています。

治療内容

使用する細胞・組織等:自家多血小板血漿(PRP)

採取・調製の概要:採血後、PRPを調製

投与・処置方法の概要:女性器または外性器周辺への局所投与

実施施設の事例

医療機関名提供計画名再生医療等の区分関連リンク
一般社団法人エンパシア IITクリニック自家多血小板血漿(Platelet-Rich Plasma:PRP)を用いた女性器の皮膚・粘膜の老化に対する再生療法第三種https://iit-clinic.com/prp-therapy/
医療法人社団康静会 プルージュ美容クリニック多血小板血漿(Platelet Rich Plasma: PRP)を用いた女性器及び周辺に対する再生療法第三種https://beauty-clinic.site/menu/delicate_outer/
医療法人TMC 富永ペインクリニック 自己多血小板血漿(PRP)を用いた男女外性器(陰茎、陰嚢、陰核、大陰唇、小陰唇、膣入口、男女性器周辺)の皮膚・粘膜の老化(乾燥、萎縮、色素沈着、弾力の低下)に対する再生療法第三種https://tominaga-clinic.or.jp/medicalinfo/

NK免疫細胞を用いたアンチエイジング治療

加齢に伴う免疫機能低下やアンチエイジングに対するNK細胞治療も既に10以上の医療機関で実施されています。

患者自身の血液からNK細胞を採取し、培養・活性化した上で体内に戻す治療が免疫機能の低下に伴う体調変化やストレス耐性低下への対応を目的とした治療として、国内では再生医療等第三種の枠組みで、アンチエイジング医療の領域で提供されています。

対象となる治療領域・疾患

対象となる診療領域:免疫医療/アンチエイジング医療/美容医療

主な対象疾患・状態:免疫老化を背景とした免疫機能の変化

適応症状

  • 免疫機能の低下が懸念される状態
  • 健康維持・免疫機能維持を目的とした利用 等

※がん治療等を目的としたNK細胞療法とは区別されます。

再生医療等の区分

再生医療等の区分:第三種再生医療等

治療としての位置づけ:免疫老化を対象とした自己由来NK細胞療法として、第三種再生医療等提供計画に基づき実施されています

治療内容

使用する細胞・組織等:患者本人由来NK免疫細胞

採取・調製の概要:末梢血を採取し、院内または外部の細胞加工施設(CPC)等でNK細胞を分離・増殖・活性化

投与・処置方法の概要:活性化したNK細胞を点滴等により体内へ投与

実施施設の事例

医療機関名提供計画名再生医療等の区分関連リンク
医療法人光明会 SUIUクリニック 東京がんの治療と予防を目的としたNK細胞を用いたアンチエイジング療法第三種https://saiseiiryo.mhlw.go.jp/published_plan/download/01C2508031/5/0
EIMY CLINICがんの治療と予防を目的としたNK細胞を用いたアンチエイジング療法第三種https://saiseiiryo.mhlw.go.jp/published_plan/download/01A2508001/5/0
セルフォース ワン クリニック トウキョウがんの治療と予防を目的としたNK細胞を用いたアンチエイジング療法第三種https://saiseiiryo.mhlw.go.jp/published_plan/download/01C2512010/5/0
Bioregen Clinic免疫老化に対するヒト自己活性化NK細胞による免疫細胞療法第三種https://www.bioregenclinic.jp/nk_cell_therapy/
N2クリニック四谷免疫老化に対するヒト自己活性化NK細胞による免疫細胞療法第三種https://n2clinic-yotsuya.com/immunotherapy/index.html
一般社団法人LOCHIC LOCHIC CLINIC GINZA免疫老化に対するヒト自己活性化NK細胞による免疫細胞療法第三種https://lochicclinic.com/regenerative-medicine/

滑膜由来幹細胞による関節症治療

変形性膝関節症や半月板損傷に対して、患者自身の膝の滑膜から採取した幹細胞を培養・移植する治療が導入されています。軟骨や半月板の再生に適した滑膜由来の幹細胞を使用することで、手術を回避しながら関節機能の改善を目指す治療として、再生医療等第二種として実施されています。

対象となる治療領域・疾患

対象となる診療領域:整形外科/関節外科

主な対象疾患・状態:変形性関節症(提供計画名ベース)

適応症状

  • 関節痛が持続する状態
  • 保存療法で改善が乏しい症例 等

再生医療等の区分

再生医療等の区分:第二種再生医療等

治療としての位置づけ:再生医療等安全性確保法に基づき、培養工程を伴う自己由来細胞を用いた治療として提供される再生医療

治療内容

使用する細胞・組織等:自己脂肪・滑膜由来培養間葉系幹細胞

採取・調製の概要:組織採取後、培養により細胞を調製

投与・処置方法の概要:関節内への投与

実施施設の事例

医療機関名提供計画名再生医療等の区分関連リンク
石井病院変形性関節症に対する自己脂肪・滑膜由来培養間葉系幹細胞の関節内投与療法第二種https://www.ishii.or.jp/regeneration
リソークリニック変形性関節症に対する自己脂肪・滑膜由来培養間葉系幹細胞の関節内投与療法第二種https://riso-clinic.com/regen/

PRPを用いた腰椎症の疼痛治療導入

腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などの慢性腰痛に対して、保存療法と手術療法の中間的な選択肢として、PRPを用いた治療が導入されています。病変部周辺や疼痛に関与する部位へPRPを投与し、組織環境の改善を通じた疼痛軽減を目的とする治療として、整形外科領域を中心に、再生医療等第二種または第三種として実施されています。

対象となる治療領域・疾患

対象となる診療領域:整形外科/脊椎外科

主な対象疾患・状態:腰椎症、変形性腰椎症 等

適応症状

  • 慢性的な腰痛
  • 保存療法で改善が乏しい症例 等

再生医療等の区分

再生医療等の区分:第二種再生医療等

治療としての位置づけ:再生医療等安全性確保法に基づき、自己血由来PRPを用いた治療として提供される再生医療

※同一施設において、PRP療法と自己脂肪由来幹細胞治療の双方が届出されている事例も確認されています。

治療内容

使用する細胞・組織等:自家多血小板血漿(PRP)

採取・調製の概要:採血後、PRPを調製

投与・処置方法の概要:椎間板内、神経根周囲等への局所投与

実施施設の事例

医療機関名提供計画名再生医療等の区分関連リンク
大宮はしもと整形外科自家多血小板血漿(PRP)を用いた頚椎症・腰椎症の治療第二種https://omiyahashimoto.com/prp
医療法人財団檜扇会 クリニック 東京虎ノ門COR変形性腰椎症に対する自己多血小板血漿(PRP)治療第二種https://clinic-toranomon-cor.com/prp/#prp01
日本大学医学部附属板橋病院自己多血小板血漿(Platelet rich plasma:PRP)を用いた変形性膝・肩関節、腰椎症に対する治療第二種https://saiseiiryo.mhlw.go.jp/published_plan/download/01C2203013/5/0
藤田医科大学病院多血小板血漿(PRP)を用いた変形性腰椎症の疼痛緩和第二種https://saiseiiryo.mhlw.go.jp/published_plan/download/03D2506011/5/0

まとめ

本記事では、再生医療等提供計画として公表されている情報をもとに、再生医療が多くの診療領域に広がっている現状を整理しました。

PRPを用いた第三種再生医療等から、培養細胞を用いた第二種再生医療等まで、同一疾患領域であっても制度区分や導入体制は大きく異なります。

再生医療は特定の専門分野に限定されるものではなく、既存治療の補完的選択肢として、さまざまな診療科で導入が検討されています。

自施設の診療領域において、どのような再生医療が制度上導入可能なのか、その整理を行う際の参考資料として、本記事がお役に立てれば幸いです。

なお、当センターでは、再生医療等提供計画(第二種・第三種)の情報整理をもとに、貴院の診療領域に適した再生医療の導入検討をサポートしております。「どの区分で導入可能か」といった初期段階の整理から対応可能ですので、まずはお気軽にご相談ください。

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