日本再生医療学会への入会方法と7つのメリット|推薦者がいない場合の相談先も解説

「日本再生医療学会に入会したいが、推薦者となってくれる先生が見つからない」
「PRP治療や幹細胞治療を導入しているため、再生医療の専門学会に加入しておきたい」
このようなご相談を、ここ数年でクリニックの院長先生や医師の方々からいただく機会がありました。
日本再生医療学会への入会には、学会が指定する資格を持つ会員1名の推薦が必要です。そのため、入会を希望していても、推薦者に心当たりがないという理由で手続きを進められない方もいらっしゃいます。
一方、同学会への入会には、再生医療サポート保険への加入資格、機関誌による情報収集、学術総会への会員料金での参加、再生医療認定医制度への挑戦など、医療機関にとって複数のメリットがあります。
正会員の年会費は15,000円であり、再生医療を提供する医師や、これから導入を検討する先生にとって、検討する価値のある学会ではないかと考えています。
本記事では、日本再生医療学会に入会する7つのメリット、入会条件や推薦者制度、推薦者がいない場合の対応方法について、実際のご相談事例を交えながら解説します。
日本再生医療学会とは?入会する意義と会員制度

一般社団法人日本再生医療学会は、再生医療に関する学術研究や技術の発展、安全性の向上、人材育成などに取り組む学術団体です。
再生医療というと、大学や研究機関における研究開発をイメージされるかもしれません。しかし、現在では整形外科のPRP治療や幹細胞治療、美容医療など、クリニックにおける自由診療として再生医療が提供される機会も増えています。
こうした医療を提供する医師にとって、学会への加入は、新しい研究成果や安全管理に関する情報を継続して得るための一つの方法となります。
正会員の年会費は15,000円
日本再生医療学会の公式案内によると、個人会員の年会費は以下のとおりです。
| 会員区分 | 年会費 |
|---|---|
| 正会員 | 15,000円 |
| 学生会員 | 5,000円 |
会計年度は1月1日から12月31日までとなっています。なお、学術総会の参加費や再生医療サポート保険の保険料などは、年会費とは別です。
日本再生医療学会に入会する7つのメリット

日本再生医療学会に入会することで、どのようなメリットがあるのでしょうか。当センターでは、特に再生医療を提供するクリニックの院長先生にとって、以下の7つが検討材料になると考えています。
メリット1:再生医療サポート保険への加入が可能になる
医療機関にとって、特に大きなメリットの一つが、学会が案内する「再生医療サポート保険(自由診療)」への加入資格を得られることです。
PRP治療や幹細胞治療などを自由診療で実施する場合、治療の安全管理だけでなく、万一患者に健康被害が生じた際の補償体制についても検討しておく必要があります。
一般的な医師賠償責任保険は、基本的に医師や医療機関が法律上の損害賠償責任を負う場合の備えです。一方、再生医療では、適切な医療行為が行われたとしても、予期しない健康被害が発生する可能性があります。
日本再生医療学会の再生医療サポート保険は、こうした再生医療特有のリスクを踏まえて設けられた補償制度です。医療機関側に過失がある場合の賠償責任への備えに加え、過失が認められない健康被害についても、所定の条件のもとで補償を検討できる点が特徴です。
ただし、実際の補償範囲は加入するプランや契約条件によって異なります。
| 比較項目 | 一般的な医師賠償責任保険 | 再生医療サポート保険 |
|---|---|---|
| 主な目的 | 医療事故に伴う法律上の賠償責任への備え | 再生医療に伴う賠償責任や健康被害補償への備え |
| 医療機関に過失がある場合 | 契約上の補償対象となる場合がある | 契約条件に応じて補償を検討 |
| 過失が認められない場合 | 通常、賠償責任保険では対象とならない | 所定の健康被害補償制度による対応が可能な場合がある |
| 加入条件 | 各保険商品の条件による | 学会の定める加入資格や条件を満たす必要がある |
なお、学会が案内する自由診療向け保険では、美容を唯一の目的とする医療行為における事故は対象外とされています。美容医療を中心に再生医療を提供しているクリニックでは、対象となる治療内容を事前に確認する必要があります。
また、学会に入会しただけで保険が自動的に付帯するものではありません。別途、保険加入の手続きが必要です。
メリット2:患者への説明で保険加入状況や学会所属を案内できる
再生医療は自由診療で提供されることも多く、患者が治療を検討する際には、費用や期待される効果だけでなく、安全管理や万一の健康被害への対応についても関心を持たれると考えられます。
その際、再生医療に関する補償制度へ加入していることを説明できれば、患者が医療機関の対応体制を理解するための一つの材料となります。
例えば、患者向け説明資料などにおいて、実際の契約内容に即した形で保険加入の事実や補償制度の概要を案内することが考えられます。
また、学会に正式に入会した後は、ホームページの医師プロフィールなどに、正確な会員区分に基づいて「日本再生医療学会 正会員」といった所属情報を記載することも考えられます。
ただし、学会会員であることは、学会がその医師の技術や治療の有効性を保証するものではありません。学会ロゴの掲載には別途使用条件が設けられている場合があります。
なお、再生医療サポート保険の加入者に対しては、使用規程に基づいた専用シンボルマークが提供される制度もあります。
メリット3:機関誌「再生医療」が年3号届く
日本再生医療学会の会員には、機関誌「再生医療」が年3号と、補冊の抄録号が送付されます。
再生医療分野では、幹細胞や組織再生に関する研究、安全性評価、臨床応用など、幅広い分野で新たな情報が発信されています。
日常診療やクリニック経営を行いながら、こうした情報を個別に収集し続けることは容易ではありません。機関誌が定期的に届くことは、再生医療分野の研究や動向に継続して触れる機会となります。
メリット4:セミナーや講習会などの情報を得られる
日本再生医療学会では、学術集会のほか、再生医療に関するセミナーや教育プログラムなどの案内が行われています。
再生医療は医療技術だけでなく、法令や行政制度、安全性に関する考え方も確認していく必要がある分野です。新しい細胞治療の研究成果や培養技術、安全管理の方法などは、日常診療だけでは情報に触れる機会が限られることもあります。
メリット5:学術総会に会員料金で参加できる
日本再生医療学会では、年に1回、学術総会が開催されています。正会員の場合、一般の非会員と比べて参加費が割安に設定されていることもメリットです。
参考として、2026年3月開催の第25回日本再生医療学会総会の参加費を紹介します。
| 参加区分 | 会員 | 非会員 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 早期登録(一般) | 20,000円 | 34,000円 | 14,000円 |
| 通常登録(一般) | 23,000円 | 43,000円 | 20,000円 |
通常登録では会員と非会員で20,000円の差があり、正会員の年会費15,000円を上回ります。年度により参加料金が異なる場合があります。
メリット6:再生医療認定医の取得を目指せる
日本再生医療学会では、再生医療に関する専門的な知識や経験を有する医師・歯科医師を対象に「再生医療認定医制度」を設けています。
学会に入会することと、再生医療認定医の資格を取得することは別ですが、認定医の申請には一定期間の学会会員歴などが求められます。そのため、将来的に認定医取得を目指す先生にとって、早い段階で学会に加入しておくことには意義があります。
メリット7:年会費15,000円で継続的な情報収集と学術活動につながる
ここまで紹介してきたように、日本再生医療学会への入会によって、機関誌の購読、学術総会への会員料金での参加、研究成果の発表機会、補償制度への加入資格など、さまざまな機会が得られます。
こうした点から、正会員の年会費15,000円は、再生医療を継続的に提供する先生にとって、十分に検討する価値のある金額だと考えています。
日本再生医療学会の入会条件と推薦者制度

日本再生医療学会への入会を検討する際、最初に確認しておきたいのが推薦者制度です。同学会では、入会にあたり、指定された資格を持つ会員1名から推薦を受ける必要があります。
推薦者になれるのは誰か?
日本再生医療学会の公式入会案内によると、推薦者として認められるのは次の会員区分です。
- 代議員
- 理事長補佐
- 幹事
- 顧問
- 名誉会員
- 特別会員
つまり、一般の正会員であれば誰でも推薦者になれるというわけではありません。なお、学会での正式な役職名は「代議員」です。「代議士」とは異なります。
入会手続きの基本的な流れ
- 入会条件と「再生医療人の行動基準」を確認する
- 所定の資格を持つ推薦者に推薦を依頼する
- 学会の入会フォームから申し込む
- 推薦者の氏名・会員番号など必要事項を登録する
- 法令遵守等に関する誓約書を郵送する
- 学会所定の審査・承認手続きを受ける
- 案内に従って年会費を納付する
入会フォームを送信すると確認メールが届きますが、それだけで正式な入会承認が完了するわけではありません。推薦者の氏名と会員番号が記載されていない場合、確認メールが届いたとしても申込承認されない旨が公式案内に明記されています。
日本再生医療学会の推薦者がいない場合はどうすればよい?

「学会には加入したいが、大学病院や研究機関に知り合いがいない」「開業してから学術活動から離れており、推薦をお願いできる先生に心当たりがない」
このような事情を抱える医師もいらっしゃると思います。特に、開業後に新たにPRP治療や幹細胞治療を導入した先生にとっては、学会との接点をどのように作ればよいのか分からないケースも考えられます。
学会の総会や講演会を通じて関係を作る
日本再生医療学会の公式サイトでは、適切な推薦者が見つからない場合の対応として、総会など、推薦者となり得る先生が登壇する機会を通じてネットワークを広げる方法が案内されています。
専門分野の近い先生との交流を通じて、学会への入会について相談することも一つの方法です。ただし、参加すれば必ず推薦が得られるというものではありません。
再生医療に関わる専門家や支援事業者へ相談する
もう一つの選択肢は、再生医療に関するネットワークを持つ専門家や支援事業者に相談することです。
再生医療の導入支援では、大学や医療機関の医師、細胞培養加工施設、関連事業者などとの連携が生じます。こうしたネットワークを通じて、推薦資格を持つ先生への紹介について相談できる場合があります。
ただし、推薦を行うかどうかは推薦者本人の判断によるものであり、学会への入会承認も学会が決定します。
実際に寄せられた日本再生医療学会の推薦者に関する相談事例

PRP・幹細胞導入支援センターでは、ここ数年で日本再生医療学会への入会や推薦者に関するご相談を4〜5件ほどいただいています。
相談者の中心は、再生医療に関心を持つクリニックの院長先生や医師の方々です。再生医療を新たな診療メニューとして検討する中で、学会への入会を希望される方もいらっしゃいます。
一方で、推薦者となる資格を持つ先生と直接のつながりがないため、手続きを進められないという課題があります。
代議員の先生への紹介から入会につながった事例も
実際に当センターへご相談いただいた案件では、推薦資格を持つ学会代議員の方への紹介を調整し、その後、学会への入会につながった事例があります。
こうした経験から、再生医療の診療経験や学会への入会意欲があっても、推薦者との接点を持てないことが入会の障壁になっているケースがあると感じています。
もちろん、学会への推薦は、推薦者ご本人が申込者の経歴や活動内容などを確認し、判断するものです。そのため、ご相談いただいたすべての方に推薦者を紹介できるわけではなく、紹介によって入会が保証されるものでもありません。
それでも、推薦者に心当たりがないことだけを理由に、学会への入会を諦めてしまう必要はないのではないでしょうか。
日本再生医療学会の再生医療認定医制度とは?

日本再生医療学会への入会を検討する医師の方には、「再生医療認定医制度」についても知っておいていただきたいと思います。
再生医療認定医は、学会が定める要件を満たした医師・歯科医師を対象とする認定資格です。
再生医療認定医になるための条件
学会が公表している認定医制度の申請条件には、次のような項目が設けられています。
- 日本の医師免許または歯科医師免許を有すること
- 所定の学会会員歴を有し、会費を完納していること
- 再生医療に関する所定の臨床経験や実績があること
- 学術総会・講習会などへの参加実績や、所定の審査要件を満たすこと
学会の公開FAQでは、新規申請に際し、継続24か月以上の会員歴が要件として示されています。ただし、認定医制度については見直しが行われているため、実際に取得を検討する際には、申請年度の最新要綱を確認する必要があります。
学会会員と再生医療認定医は異なる
注意したいのは、日本再生医療学会の正会員となっただけで「再生医療認定医」を名乗れるわけではないという点です。認定医としての表示には、所定の申請・審査を経て資格を取得する必要があります。
日本再生医療学会への入会にデメリットはある?

ここまで入会のメリットを紹介してきましたが、もちろん、事前に確認しておきたい点もあります。
推薦者を見つけることが難しい場合がある
入会にあたっての大きなハードルは、指定された資格を持つ推薦者を確保することです。特に、推薦資格を持つ先生との接点が少ない開業医にとっては、入会手続きそのものよりも、推薦者を探すことに時間がかかる場合があります。
年会費や参加費などの負担がある
正会員の年会費は15,000円です。また、学術総会への参加、保険への加入、認定資格の申請などには、それぞれ別途費用が発生する場合があります。すべての会員サービスを年会費15,000円のみで利用できるわけではありません。
学会への入会目的を明確にしたうえで判断されるとよいでしょう。
推薦者が見つからない方はPRP・幹細胞導入支援センターへご相談ください

日本再生医療学会への入会には、所定の資格を持つ会員1名の推薦が必要です。しかし、再生医療への関心や導入経験がありながら、推薦者を見つけられずにいる医師の方もいらっしゃいます。
PRP・幹細胞導入支援センターでは、再生医療の導入や申請支援に関する業務を通じて、医師や再生医療関連事業者とのネットワークを構築してきました。
これまでに、日本再生医療学会への入会を希望する医師から複数のご相談をいただき、実際に代議員の方への紹介を通じて入会につながった事例もございます。
推薦者が見つからないという方については、ご相談内容を確認したうえで、推薦資格を持つ方への紹介調整が可能か検討いたします。
学会への入会を希望しているものの、推薦者に心当たりがないという院長先生・医師の方は、お気軽にお問い合わせください。
なお、紹介の可否は個別の状況によって異なり、推薦および学会への入会承認を保証するものではありません。
よくある質問(FAQ)
Q1. 日本再生医療学会は推薦者がいなくても入会できますか?
通常の入会手続きでは、学会が指定する資格を持つ会員1名の推薦が必要です。推薦者の氏名・会員番号がない場合、原則として入会は承認されません。なお、学術総会の演題登録に関連して個別の手続きが案内される場合もあるため、該当する方は学会の最新案内をご確認ください。
Q2. 推薦者は日本再生医療学会の正会員なら誰でもよいのでしょうか?
いいえ。代議員、理事長補佐、幹事、顧問、名誉会員、特別会員など、学会が指定する資格を持つ方に限られます。一般の正会員というだけでは推薦者の条件を満たしません。
Q3. 日本再生医療学会の年会費はいくらですか?
正会員は年間15,000円、学生会員は年間5,000円です。学術総会の参加費や保険料などは別途必要です。
Q4. 学会に入会すれば再生医療サポート保険に加入できますか?
学会への入会により、所定の加入条件を満たす場合に再生医療サポート保険への加入が可能になります。ただし、自動的に保険が付帯するわけではなく、別途申込手続きが必要です。対象となる治療や補償範囲についても事前確認が必要です。
Q5. 学会に入会すれば再生医療認定医になれますか?
学会への入会だけでは再生医療認定医の資格は取得できません。所定の会員歴、臨床経験、学術活動などの要件を満たし、申請・審査を受ける必要があります。
まとめ|日本再生医療学会への入会を検討されている医師の方へ
日本再生医療学会への入会には、再生医療サポート保険への加入資格、機関誌による情報収集、学術総会の会員料金、再生医療認定医制度など、複数のメリットがあります。
特に、PRP治療や幹細胞治療などを自由診療で提供する医療機関にとっては、安全管理や患者への説明、最新情報の収集という観点からも、学会への入会を検討する価値があると考えています。
一方、入会にあたっては所定の推薦者が必要となるため、推薦者に心当たりがないことが課題となる場合があります。
そのような場合には、学会の公式案内を確認するとともに、再生医療分野の専門家やネットワークを持つ方へ相談することも一つの方法です。
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※推薦者の紹介、推薦の実施および学会への入会承認を保証するものではありません。当センターは日本再生医療学会の公式入会窓口ではありません。
参考資料・出典
- 日本再生医療学会「入会案内」
- 日本再生医療学会「再生医療サポート保険(自由診療)」
- 日本再生医療学会「再生医療認定医」
- 日本再生医療学会「再生医療認定医に関するFAQ」
- 第25回日本再生医療学会総会「参加登録・参加費」
※本記事は2026年10月時点に確認できる公表情報をもとに作成しています。入会条件、認定制度、保険内容等については、学会の最新情報をご確認ください。
本記事の内容を、院内共有・検討用のPDF資料としてまとめています。
再生医療導入の検討や、提供計画書作成時の参考資料としてご活用ください。
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